強羅環翠楼は旧三菱財閥岩崎家別荘を譲り受けた創業68年の老舗旅館です。
昭和天皇をはじめ多くの文人たちに愛された歴史ある佇まいはその当時の雰囲気を強く残したものとなっています。
水回りの設備などは現在の水準からしますと貧相とも言えるものですが、約400年の歴史をを感じさせる空間をどう評価するかによって大きく優劣が分かれる宿泊施設だと思います。
このレトロ感は現在に再現することは絶対にできません。
昭和24年の創業当時の雰囲気を楽しむことができる方には至宝の宿となるでしょう。
そういった歴史のある空間を不便としか思わない方にはおすすめできない宿泊施設だと思います。
強羅環翠楼は箱根登山ケーブルカーの強羅駅から300メートルほどの場所にありますので歩いて5分もあれば到着します。
坂道の多い強羅ですが強羅環翠楼までの道はほぼ平坦な道となっています。
駐車場は箱根強羅ホテルパイプのけむりプラスの横の道を入った宿の正面玄関手前のところにあります。
強羅環翠楼には本館の「春秋亭」と「一昭亭」、別館の「離れ」の部屋があります。
離れの部屋の種類は次となります。
錦華亭・八集庵
錦華亭:本間10帖+次の間6帖+洋間10帖+源泉掛け流し内風呂+トイレ2か所+水場
八集庵:和室9帖+源泉掛け流し内風呂+トイレ
一番大きな離れで、錦華亭と八集庵は廊下でつながっていますので3世代の家族やグループ旅行におすすめの部屋です
定員 4〜9名
明星
本間9帖+洋間+源泉掛け流し内風呂+洗面所+トイレ+水場
定員 2〜3名
明星ケ岳の「大文字」を望む離れの部屋です
山道
本間12帖+洋間+源泉掛け流し内風呂+洗面所+トイレ
定員 2〜4名
離れの中で一番広い部屋です
三亭
本間9帖+次の間2帖+洋間+源泉掛け流し内風呂+トイレ+水場
定員 2〜3名
露天風呂に一番近い離れの部屋です
春秋亭の部屋の種類は次となります。
月 1階
本間8帖+洋間+洗面所+トイレ+縁側
定員 1〜3名
縁側が広い部屋で掘り炬燵があります
桜 2階
本間10帖+ 次の間3.5帖+源泉掛け流し内風呂+トイレ+広縁
定員 2〜4名
2階にある部屋は庭側が全面ガラス貼りで、1階に専用の風呂があります
百合 1階
本間8帖+洋間+源泉掛け流し内風呂+洗面所+トイレ
定員 2〜3名
庭園が傾斜になっていて、本館で一番高い場所にある部屋です
一昭亭の部屋の種類は次となります。
晴旭 2階
本間12.5帖+次の間10帖+源泉掛け流し内風呂+トイレ
定員 4〜8名
大正4年建築の岩崎家別荘をそのまま残した部屋です
松 1階
本間12.5帖+次の間10帖+源泉掛け流し内風呂+トイレ
定員 4〜8名
大正4年建築の岩崎家別荘をそのまま残した部屋です
華清 1階
本間6帖+源泉掛け流し内風呂+トイレ
定員 2名
景観の良い本館角部屋です
梅 1階
本間10帖+洋間(ソファー)+トイレ
定員 2〜4名
洋間にはゆったりとしたソファ
木立 1階
本間10帖+踏込3帖+トイレ+広縁(ソファー)
定員 2〜4名
本館1階の共同内湯に近い部屋です
杉 2階
本間8帖+次の間3帖+トイレ+洗面所+広縁(ソファー)
定員 1〜3名
本館2階の眺めのよい部屋です
竹 2階
本間8帖+トイレ+洗面所+広縁(ソファー)
定員 1〜3名
館2階の眺望抜群の部屋です
アメニティはドライヤー、歯ブラシコップ、歯ブラシセット、髭剃り、ブラシ、固形石鹸、タオル、バスタオル、浴衣、帯、洋足袋となります。
湯沸かしポットとお茶セットもあります。
宿には自動販売機はありませんので飲み物は冷蔵庫の中の有料のものを飲みます。
冷蔵庫にはビール、お酒、ジュース、サイダー、ウーロン茶、コーラ、オレンジジュースが入っています。
強羅環翠楼の大浴場は源泉を掛け流しの巽の湯とひょうたんの湯の内湯と、環の湯と翠の湯の露天風呂があります。
強羅 環翠楼 (トリップアドバイザー提供)
露天風呂と内湯の場所は離れた場所となっています。
屋外の通路を通って行く露天風呂は男性用の環(めぐり)の湯と女性用の翠(みどり)の湯となっています。
環の湯
こちらはシャンプー、石鹸の利用ができない湯浴み専用の露天風呂となっています。
利用可能時間は午後3時から午後10時、午前6時から午前9時30分となっています。
内湯は巽(たつみ)の湯とひょうたんの湯の2か所で、時間によって男女入れ替えでの利用となっています。
部屋に温泉の内湯がある部屋が多い事からか、巽の湯もひょうたんの湯も大きくありません。
巽の湯の湯舟は2人用、ひょうたんの湯の湯舟は4人用ほどの広さしかありません。
巽の湯は午後3時から午後12時が男性用、午前0時から午前10時が女性用となります。
ひょうたんの湯は午後3時から午後12時が女性用、午前0時から午前10時が男性用となります。
源泉かけ流しのお湯は自家泉源の強羅温泉となっています。
夕食は季節の会席料理となっていて、日本庭園に面した食事処の紅葉で頂きます。
夕食の時間は午後5時30分から午後8時30分となっています。
お品書きの一例をご紹介します。
食前酒:シャンパーニュ
先付:アボカド豆腐 生雲丹 山葵 出汁
前菜:国産鰻寿司 生順才ゼリー寄せ 烏賊うるか和え 味付け半熟玉子 枝豆醤油煮
御椀:焼き鮎 椎茸 焼き葱 酢橘 金箔
向附:鮪 鯵 車海老 真鯛 紫芽 山葵 生姜
冷やし煮物:ずわい蟹湯葉巻き 南京 茄子 小芋 おくら 木の芽
焼物:尼鯛 青梅煮 棒生姜
肉料理:和牛ステーキ 蕪 ズッキーニ ミニトマト
酢の物:水蛸 刺身蒟蒻 若芽 防風 柚子味噌
食事:玉蜀黍御飯 塩昆布 香の物 赤出汁
水菓子:西瓜 梨 プリュレ
食前酒:白ワイン
先附:呉豆腐 天豆 雲丹 山葵
温物:鮑桜花がゆ 松の実
前菜:蛍烏賊 独活 こごみ 酢味噌 焼里芋 車海老煮 小鮎梅煮 子持昆布 穴子寿司桜葉包み
御椀:あじはんぺん風 湯葉巻き しめじ せり 針ネギ 柚子
向附:鮪 白身魚 烏賊 桜海老 ミル貝 山葵 芽もの
煮物:にしん大根煮 蕨 長ネギ 木の芽
肉料理:牛肉ステーキ 野菜添え
揚物:あいなめ たらの芽 ふきの唐 出汁
御食事:筍御飯 赤出し汁 香の物
水菓子:メロン 苺
甘味:わらび餅
春の会席料理の一例です。
夏の会席料理の一例です。
秋の会席料理の一例です。
冬の会席料理の一例です。
実際の料理の一例はこちらになります。
朝食は温泉らしい和食となっていて、食事処で午前7時30分から午前9時に頂きます。
料理の内容の一例は次となっています。
小鉢:ちりめんじゃこ山椒煮 ホウレン草お浸し 焼かまぼこ 山葵漬 ひじき
生野菜サラダ:ブロッコリー トマト 紫タマネギ オリーブオイル 紫蘇ドレッシング
手作り豆腐:薬味 割正油
あじ干物
玉子焼き
留め椀:渡りカニ 葱 若芽
御香物:野沢菜 胡瓜たまり漬け 大根浅漬け
白御飯
水菓子:オレンジ キュウイフルーツ ヨーグルト
料理が美味しいことでも人気の宿という事がわかります。
料理の内容は時期などにより変わります。
クチコミ評価
投稿者さんA
戦前から昭和30年代NHKドラマ中ようなお部屋に泊まれます。
強羅駅から徒歩すぐにも広大お庭ため静か、かすかに登山鉄道音と朝の鳥の声くらい。
本物の歴史建築ため隣室戸の音しますがホテルようなバタンッでなくカラカラという昔ながらの音のみです。
お食事はプランにもよりますが普通、やや薄味で体に優しくアレルギー対応も可でした。
肌が滑らかになる湯は清潔かつ朝夕共適温でした。
一人旅では晴旭間や錦華亭利用できずは残念。
経営交代ため正装女将や色無地の仲居はいません。
お部屋カギ今はあります。
建物痛みは確かですが源泉お部屋風呂付きの貴重な本館存続内に利用お勧めします。
お部屋内湯気兼ねなく6回浸かり、善きひと休みなりました。
投稿者さんB
内風呂なしの1階の部屋を予約していたのですが、内風呂がついた2階の部屋にグレイドアップしてくださいました。
源泉掛け流しの内風呂は、適温で、窓からの景色を眺めながらゆったりとつかることができ、日常から離れることができました。
あまりにも気持ちよくて、チェックアウトまでに5回もつかってしまいました。
部屋からは、眼下には紅葉の庭園、そして遠くには箱根の山々を望むことができ、マイナスイオンにひたりながら、何もせずにいるぜいたくを堪能いたしました。
食事は決して豪盛ではありませんが、素材の味を活かした素朴な味を楽しむことができました。
スタッフの方にもつかず離れずの接客をしていただき、私たち50代の夫婦にとってはありがたかったです。
歴史があるお宿なので、確かに設備は古いのですが、それも含めて、今の時代にマッチする形で残していただけたらなあ、と思いました。
また伺いたいと思います。
出展:https://www.jalan.net/yad343000/kuchikomi/
総合 | 4.6/5.0 ポイント |
---|---|
部屋 | 4.1/5.0 ポイント |
風呂 | 4.7/5.0 ポイント |
料理(朝食) | 4.6/5.0 ポイント |
料理(夕食) | 4.7/5.0 ポイント |
接客・サービス | 4.6/5.0 ポイント |
清潔感 | 4.1/5.0 ポイント |
「普通=3.0」が評価時の基準です
客室数
和室14室
全室冷暖房、テレビ、衛星放送、冷蔵庫(有料飲料あり)
現地で利用可能なクレジットカード
JCB、VISA、マスター、AMEX、UC、DC、NICOS、ダイナース
昭和24年創業以来、半世紀余り守り続けた歴史と空間
それぞれ造りの違う個性豊かな14の客室
木造建築ならではの心地よい空気をぜひ感じてください
綱元創業の宿らしく、鮮度と品質にこだわった魚介を中心したお料理をお部屋でゆったりご賞味ください
強羅環翠楼の利用者口コミ
投稿者さんA
投稿者さんA
強羅環翠楼は、岩崎弥太郎の三男岩崎康弥の別荘だった建物です。
早く着いてしまったのですが、宿の方に薦められ、チェックイン前に、お庭の「華清園」を散策させてもらいました。
木々の名前や歩くコース、見どころまで丁寧に書かれている地図を片手に、川のせせらぎや鳥のさえずりを聞きながらの散歩は、本当に気持ちのよいものでした。
私達の泊まった「松の間」は、大正時代の建物ですが、大変美しい和室でした。
障子、床の間、欄間、屏風などの意匠が素晴らしいものでした。
浴場は男女入れ替えになっており、巽の湯は瓢箪のような形で洒落ていて、の湯の方は、三方が高窓に囲まれて、広くて明るく風情がありました。
平成に作られた露天風呂は、庭の緑を眺めながらゆったりと入ることができました。
食事もどれもとても美味しくて、若い女性の方がにこやかに一品一品タイミングよく運んでくださいました。
創業者の鈴木二六氏は、塔之澤の環翠楼の出で、衆議院議員の鈴木英雄氏、小田原市長の鈴木十郎氏の弟さんだそうです。
鈴木市長は小田原城の建設や小田原漁港の整備、小田原信用金庫(現さがみ信用金庫)などに関わっておられ、今の小田原市の基礎を築いた方で、二六氏はお二方を陰で支えていらした方だそうです。
かつて私の両親が住んでいた時期もあり、お城など小さい頃から度々訪れていた小田原と、強羅環翠楼に深い関係があることを知り、感慨深く思いました。
投稿者さんB
知人と温泉に行こうと言うことになり利用しました。
決め手は、安い集成材を使いそれらしく和モダンもどきに仕上げた旅館が嫌いだからです。
築100年の部屋に泊まりましたが、傾斜地の立地にも拘わらず、建物の狂いが少なく木材に節もなく、とにかく見た目は華美でありませんが大変贅沢な建物だからです。
食事は、コロナの環境でいたしかたありませんので、別の機会に懐石等を頂きたいと思います。
今回は御膳で我慢しました。
部屋風呂が、UBなどでなく大変落ち着き、寛げました。
4年前に森トラストが建物を取得したが、まだ大きく手が入っていません。
今後、けばけばしい改装だけはやめて欲しいと切に願います。
しかし廊下や渡り廊下、パブリックスペースはもう少し設備を整えた方が良いかもしれません。
出展:https://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/79294/review.html
強羅環翠楼の利用者評価
総合評価 | 3.54 / 5ポイント |
---|---|
サービス | 4.23 / 5 ポイント |
立地 | 4.46 / 5 ポイント |
部屋 | 3.69 / 5 ポイント |
設備・アメニティ | 3.38 / 5 ポイント |
風呂 | 4.15 / 5 ポイント |
食事 | 4.46 / 5 ポイント |
施設基本情報
住所
〒250-0408
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300-20
TEL : 0460-82-3141
FAX : 0460-82-3143
交通アクセス
箱根登山鉄道 強羅駅より徒歩3分
チェックイン
15:00(最終チェックイン: 18:00)
チェックアウト
10:00
駐車場
20台 無料
部屋数
14室
館内設備
宴会場、会議室、露天風呂、マッサージサービス、宅配便
部屋設備・備品
テレビ、衛星放送(無料)、電話、インターネット接続(無線LAN形式)、お茶セット、冷蔵庫、ドライヤー、加湿器(貸出)、変圧器(貸出)、洗浄機付トイレ、石鹸(固形)、石鹸(液体)、ボディーソープ、シャンプー、リンス、ハミガキセット、カミソリ、シャワーキャップ、ブラシ、タオル、バスタオル、浴衣、金庫
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